公衆衛生環境サーベイランスオープンデータモデル(PHES-ODM)は、しばしばODMと呼ばれ、公衆衛生上の脅威に関する廃水ベースの環境モニタリングをサポートしています。ODMは、25カ国以上で廃水ベースのサーベイランスプログラムに使用されています。注目すべきODMプログラムには、欧州連合の下水センチネルシステムやカナダの国立微生物学研究所プログラムなどがあります。オープンサイエンスの取り組みとして、ODMは環境サーベイランスや科学コミュニティからの広範な支援と貢献を集め、相互運用可能で透明性が高く、効率的なデータ収集と利用を通じて、廃水、環境サーベイランス、疫学を強化することを目指しています。
PHES ODMの詳細データモデルとは、データ要素と関係を通して現実世界のプロセスを表現するものであります。PHES-ODMは、廃水と環境サーベイランスデータのためのそのようなモデルであります。
データモデルのコアーとなるのは、現実世界の「エンティティ」を表すデータテーブルです。右は環境サーベイランスのPHES-ODMデータエンティティの図であります。PHES-ODMに記録される主要データは測定値であり、生物学的、物理的、化学的物質の測定または観察として定義されます。図中の色のついた線は、ポリゴンや地理的エリア(青い線、例:都市の人口や気象条件)、サイト(オレンジの線、例:下水処理場の下水流量)、またはサンプル(緑の線、例:SARS-CoV-2 PCR測定)の表現として、どのように測定が行われるかを示しています。
さまざまなエンティティ(サイト、ポリゴン、サンプルなど)に関するコンテキスト情報とメタデータも記録することが重要です。このモデルでは、連絡先情報、組織情報、住所情報、その他のメタデータも記録され、関連するエンティティにリンクされます。
Excel スプレッドシートにデータを記録します。ドロップダウンリストと基本的な検証が含まれています。